船体中央に設置された爆発物と、リード線及び相手側コネクタを介して結ばれていたと思われる。 船の科学館での展示。 |
2001年12月22日未明、不審船の情報が防衛庁から海上保安庁に伝えられ、航空機と巡視船での捜索開始。 奄美大島北西240kmで不審船発見、航空機と巡視船「いなさ」が追跡開始。後に巡視船「あまみ」「きりしま」「みずき」が加わる。 停船命令を無視し逃走を続ける不審船に警告射撃を実施、続いて船体に射撃。 船首で火災が発生し一旦は停船したものの、火災を消化して逃走再開。この時、不審船の乗組員が海に何らかの「ブツ」を投機している。 「いなさ」による追跡開始から7時間以上経た午後10時、中国漁船群に紛れ込まれて逃走されるのを避ける為、「あまみ」と「きりしま」で不審船を挟むようにして強制的に停船させようとした所、機関銃、自動小銃、RPGの反撃を受けた。 午後10時13分、自爆と思しき爆発により不審船沈没。 沈没場所座標は29 12.7 N 125 25.0 E 10数名の乗組員に生存者は無し。 2002年9月11日、中国の排他的経済水域に沈んでいた不審船を引き上げ。 その後の調査により北朝鮮の工作船と断定。暴力団と麻薬取引をしていたものと思われる。 その後2003-2004年に船の科学館にて屋外展示公開。現在は横浜の工作船資料館で屋内展示されている。 |
エンジンカバーなどは爆発で吹き飛んだ模様。甲板上の構造物も殆ど失われており、操舵室の基部がむき出しで残る。 また、爆発の圧力で甲板やブルーワークが全体的に上方向に膨らんで変形している。 母船のスペックは以下: 船名 長漁3705 全長 29.68m 全幅 4.66m 総排水量 44 トン 動力 ロシア製高速ディーゼルエンジン×4基(船首部に配置) 推定最高速度 約33ノット(時速61km) |
第1機関室には2基のエンジンが左右に並んで置かれ、外側のプロペラ軸を駆動する。 第2機関室には2基のエンジンが左右に並んで置かれ、内側のプロペラ軸を駆動する。 |
当初、船体射撃を開始してからは、通常乗員の居ない後部エンジン室を狙ったが、赤外線カメラによりエンジンが前部にあることがわかり、以降前部を集中的に狙った。 船の科学館での展示。 |
20mm砲の弾丸はえい光弾を使った為、炸裂せずに反対に抜けた。反対側の右舷は弾丸が内側から外側に抜けているのが判る。 |
小舟を出し入れする場合、ここに海水を入れて母船を沈下させ、小舟の出入りを容易にする。強襲揚陸艦と同じ仕組み。 この小船収納スペースのためにエンジンは前方に配置し、プロペラシャフトを介して4つのスクリューを駆動する。 |
後部ドアを開いて小舟を出して(回収して?)いる。 ブリッジ後方で空を不安げに見上げているのは北朝鮮工作員の金さん(仮名)。 また、迎撃に備え対空機銃を点検しているのは北朝鮮工作員の朴さん(仮名)。 上部構造物は実船展示では自爆の際に吹き飛び失われているが、この模型では再現されており、前方より倉庫、操舵室、居住区画(かまど設置)、対空機銃格納庫となっていた。船体内には居住区画は無いので、乗組員は上部構造物内の狭いスペースで生活していたと思われる。 |
全長 11.21m 全幅 2.5m 総排水量 2.9 トン 動力 スウェーデン製ガソリン船内外機×3基、計約900馬力 推定最高速度 約50ノット (時速93km) しょぼい外観に見せかけながら3機の船外機で猛スピードを出せる。 小舟の船体はFRP製。 操舵室は、母船に格納する際邪魔にならないよう、昇降するようになっている(なんかカッコいいぞ...)。 |
船外機はスウェーデンのボルボ系メーカー、ボルボペンタ社製のSX COBRA。 ゴムボートは日本のアキレス叶サ。 |
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マストを立て、イカ釣り漁船に偽装するため集魚灯を吊り下げている。 ロープを持っているのは北朝鮮工作員の李さん(仮名) |
RPGは海上保安庁巡視艇に向け発射したが外れた。 |
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缶詰は山形県にある日東ベスト株式会社の製品で1995年の製造。 菓子袋及びたばこは、使っているインクの質が悪いのか、15年経た現在の展示では赤色が抜けてしまっている。 腕時計は左からセイコーの15m防水、???、ピエールカルダンブランド。 |
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工作船資料館にて。 |
ちなみに「Q」はQuartermaster(需品係の将校)の略。Mの方は諸説あり。 |
通話記録から日本の暴力団と頻繁に連絡していたことがわかっている。 地図は防水加工されていた。船の科学館での展示。 |
ケーブルテレビで日本語の放送が一定の時間帯入るので、年末恒例、今年の出来事特集を見ていた。 「今年は残念ながら暗いニュースばかりでした」といいながら、アナウンサーが2001年の日本での出来事を振り返る。 えひめ丸原潜衝突、日本経済デフレ認定、池田小学校児童殺傷、明石花火大会歩道橋事故、狂牛病発生、遺跡発掘捏造、不審船沈没...なるほど、ネガティブなタイトルばかりが並ぶ。 いや、まてよ、不審船沈は今回自沈とは言え、前回(1999年3月23日)逃げられたのに比べたら大進歩。これは大変良いニュースに入れるべきではなかろうか.... アメリカ駐在も5年目、更に、同年にあった同時多発テロの報復にアフガニスタン侵攻開始を喜ぶアメリカ人に囲まれていたこともあり、私の頭の中もすっかりアメリカンスタンダードになっていた。 |
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2017年2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港のKLIA2ターミナルから、エアアジア8320便でマカオに向かおうとした所、出発ホールにて暗殺される。 ちなみに私もディズニー系パークは大好き(香港以外全部行ったことがある)だし、エアアジアは仕事でも観光でもよく使う。 「スプラッシュマウンテン降りて写真見てたら、自分の後ろの席で金日成の決めポーズしている変なおっさん、あれまさお君!じゃん」「エアアジアで隣の席の大柄なおじさんちょっと窮屈だな、とよく見たらまさお君!だった」そんなエキサイティングな出会いの可能性は永遠に失われてしまった... |
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12日にランカウィ島からクアラルンプールに戻り一泊する。 運命の13日、クアラルンプールからマカオに戻る飛行機に乗るため空港に向かった。 写真はクアラルンプール空港のLCCターミナル、KLIA2 出発ホール(3F)への入口。 画面右から左に一人で歩いてきたまさお君が、左手前のドアを通って中に入る所が、天井から下がっている監視カメラの映像に捕えられ、公開されている。 |
トイレ案内標識の手前に立ってボードの方向を見上げるまさお君が監視カメラに記憶されている。 ちなみにこのKILA2というターミナル、LCC専用で2014年2月に開設。さすがに新しいだけあって綺麗で店も多い。 バンコクのLCC専用ドンムアン空港も最近第2ターミナルが新装開店し非常に快適。 しかし、同じく最近(2016年)できた成田のLCC専用第3ターミナル、あれはさすがに「LCCを使う貧乏人にはこの程度の設備」という上から目線が痛い。折角LCCで大量の観光客に来てもらい日本旅行リピーターになってもらうチャンスなのに、第一印象がこれじゃな.... 何とかならんのか? |
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下の写真の、一番右の自動チェックイン機あたりを使おうとした模様。 ここは制限区域外で、航空券を予約していなくでも、身分証明書チェックや荷物チェック無しに誰でも来られる。 |
画面右がアライバル、入国審査、通関後の出口。 画面左のオールドタウンホワイトコーヒーはマレーシア式料理の軽食が取れる喫茶店。 私はエアアジアXでゴールドコースト観光からクアラルンプール空港経由でバンコクドンムアンに戻る途中、乗継に6時間あったので一旦マレーシアに入国してここで食事をして仮眠(爆睡)。 たまに食べるマレーシア料理は美味。 ただし、ここはハラールなので残念ながら酒や豚肉料理は無い(他の店にはある)。 その他、空港近くには三井アウトレットパークがあり、無料シャトルバスが頻繁に来るのでそちらで買物してもいい。 食事、買物、金正男ゆかり(?)の地巡りと、乗継時間が余っても退屈しない空港だ。 |
その後大きな病院に運ばれる途中死亡が確認された。合掌。 |
北朝鮮の出てくる映画以下4点紹介。正直どれも面白くない。映画のネタという観点だけで見ると、ソ冷崩壊は実に惜しい。 JSA (2000年) 韓流とか私は全く興味無いのだが、韓国製戦争映画とかはついつい見てしまう。 本作の他にブラザーフッドとか、シルミド、シュリ、マイウェイ 12,000キロの真実など(この中ではブラザーフッドが結構お気に入り)。 韓国人俳優はいずれも兵役義務がある為か、銃の構え方などサマになっている。 このJSAについては大げさな演技、面白くないギャグ、あり得ない韓国系スイス軍少佐の設定など見ていて気持ち悪い。 韓国の方々って、こういう形でも北朝鮮と交流したいという願望があるんでしょうか? ゴールは南北統一なんでしょうが、でも、当事者には申し分けないけど、今更韓国と北朝鮮を統一するには手遅れではないかと思うのですが。 私はチョコパイも別に好きじゃないし... 007 ダイアナザーデイ (2002年) この映画はアメリカの映画館で最初に見た。 私は007映画は全て見ている。 デビッドニーヴン主演のカジノロワイヤル、ショーンコネリー主演のネバーセイネバーアガインも抜かりなく見ている。 しかし、正直、それらの中でダイアナザーデイはダントツで面白くない。 朝鮮人が白人に整形するとか(マイケルジャクソンか...)、完全に透明な車(戦車で研究しているみたいだけど)とか、とにかく無茶。 折角北朝鮮を舞台にするのだから、金正日くらい出して欲しかった。ポスターとかでもいいんだけど。 正直敵があまり北朝鮮っぽくない。北朝鮮からクレームが来たらしいが、わざわざクレーム付ける程の映画か? もう少しひねってほしかった。アントノフ輸送機が墜落するところのCGも雑。 レッドドーン (2012年) ソ連、キューバ、ニカラグアがアメリカを攻撃する「若き勇者たち」(1984年)のリメイク。 冷戦が終わってしまったので、リメイク版では中国がアメリカを攻める、という予定で製作していたのだが、「大人の事情」により(要はお金の流れを止めたくなかったのね...)敵が北朝鮮になってしまった。 いや、あの国力の無い国がどうやったらアメリカに攻め込めるのか? 前作も、恐ろしく良くできたレプリカのMil-24ハインドA型ヘリ登場以外には見るべき所の無い映画だったが、こちらはそれ以上に駄作。 ザインタビュー (2014年) ソニー系列の製作会社にサイバー攻撃が仕掛けられたと話題になったけど、もしこの話題が無かったら恐らく見ていなかっただろう。 日本での公開目処が全く無かったので(未だにDVDが出ていない)、2015年早々、アメリカに出張した時ホテルのオンデマンド放送で金を払って見た。 コメディを狙っているんだろうが、はっきり言って面白くない。 カプセルを尻穴に隠すとか、下品なネタで笑いを取ろうとしている。それ、痛いだけだろ。 完全に駄作。 だけどこれだけ有名になったのだからソニー/コロンビア映画は北朝鮮に感謝すべきなのだ。 というか本当にサイバー攻撃あったのか?映画を作ったものの来が悪くてこれはマズい、と関係者がサイバー攻撃を自作自演して話題を作ったのではないか?と疑う程に面白くない。 |
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北朝鮮料理店。バンコクにて。 13 43 19 N 100 34 10 E 「北朝鮮はトンでもない国」と国交断絶、国家として認めていない国は実は少数派で、8割の国は国交がある、という現実。 |
新潟空港に着陸する、北朝鮮国営の高麗航空のツポレフ Tu-154旅客機。1995年GW中の撮影。 |